2015-11-20

「頑張れば出来る!」は ホント? by Takara

中学生はテスト目前、親は子供たちに「頑張って!」と思いますよね。
私もそう思う一人です。

うちの5人の子供たちですが、
ある子は、「頑張ったら出来る」
でもある子は、「頑張っても結果が出ない」
また別の子は、「頑張ってないのに出来る」

とそれぞれ・・・。 同じ兄弟でも、全然タイプが違うんです・・・。

「ガンバレ!」とは言えるけど、現実は、一概に「頑張れば出来る」訳では
ないことを知りました。

教育用語で "readiness" という言葉があります。
意味は、
「子供の心身が発達し、物事を習得するための必要な素地・条件
(知能、技能、体力、精神力、興味 など)が備わっている状態」との事です。

この "readiness" が備わっていれば、勉強することで「習得」ができますが
"readiness" が備わってないのに、勉強を頑張っても・・・習得は難しいと
いう事なのですね。 

1歳の子に漢字を教えても出来ないように・・・。

例えば私自身・・・。
中学時代、英語が苦手でした(笑)。
勉強しても覚えられないし、何より英文法が理解できませんでした。
でも、年月が経ち、高校の時に中学の英語をやり直したら、すべてが体系的に
理解できたのです。 英文法もいつしか得意になりました。
今から思えば、中学時代の自分は、まだ英文法を習得できる状態じゃなかった
んだな、と分かります。

今、教育の現場にいて、教える立場から日々それを実感しています。
みんなと一緒に頑張っていても、同じような結果が出ないお子さんも
います。「うちの子頭が悪いの?」とか「もっと気合を入れさせなきゃ」と
心配な様子のお母さま方もいらっしゃいます。
怠けて勉強しないのは困りますが、頑張っているのに難しい場合は
習得に必要な readiness が整う時期が、それぞれ違うということでしょう。

「ビリギャル」のストーリーをご存知でしょうか。
「誰でも一生懸命に勉強すれば出来る!」という応援に聞こえますが、
実は彼女は本当のビリでもなく、勉強を始めた時は、完全に readiness が
備わった状態だったので、伸びたということです。
でも時期が早かったら、そんなに上手くはいかなかったかも知れません。

子供たちの今の成績が全てではないので、心配しないで行きましょう。
これから身体も脳も精神もぐんぐん成長して、理解力も増していきます。
また、学力は生涯無限に得ていく事が出来ます。
その成長を見守りながら、ちょうどよい応援をしていけたら、と思います。

今日のタイトル「頑張れば出来る!」はホント?
は、長い目で見ればホントですが、短期間や、次のテストで結果が出るかは、
人によって(readinessがあるかどうかで)大きく違うでしょう。

子供たちに必要なのは、「やらされる」でななく「学びたい」気持ちです。
日々、小さな事でも「できた!分かった!」という成功体験を重ねながら
自分から学んでいく姿勢を持てるように、応援していきましょう。

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